離天京の情報を聞くため女衒街を聴き歩いていた。
まさか私のような子供には害のない所だろうと多寡を括っていたのだが
夜血とかいう女衒師がねめつける様な目つきで私の腰を見ていたのには
閉口した、とりあえず峰打ちで切り伏せておいたがしばらくは
あの女衒町には近寄らないほうが良いだろう。
とりあえず船着場の近くの宿に転がり込む
「ふぅ」
あの女衒師に襲われる前にも朧集と名乗る女傑集団にも襲われた為
体中疲労困憊だ、とりあえず個人部屋を借り、戸板に刀で封をし
体を休める、いくら宿の主が屈強かつ人がよくても牢人街であるここで
風呂を借りるつもりはない、これでまる3日も風呂に入れず終いだ。
とりあえず体を拭くために着物を脱ごう。
シュル・・・シュルリ・・・
薄暗い部屋の中で衣擦れの音がし上衣がはだけて行く、清潔とはいえない
かび臭かった部屋にむせる様な少女の匂いが揺らめき立つ
それはこの年齢の少女特有の体臭であり汗の匂いであり気の色であった
一通り体を拭き終えると少女は腰布に手をかける、それはこの国のどこにも
見られない、風変わりな腰巻であった、体にピタリと密着したその腰巻は
少女の下半身の形をまったく隠さず覆っていた。
「どこかでこれも洗わなくっちゃ・・・」
その腰巻は体の小さなその少女が自分の背丈ほどもある長刀を切り回すのに
少しでも動きやすいようにと舶来商人が捨て値で売ってるものを買ったもの
だった、今回離天京に来た際に何時何が起こるか分からぬので当然着替えなど
持ってきてはいなく、着衣ももう4日以上着っぱなしであった。
少女がその汗にぬれた腰巻を、腰から太ももにかけて汗でへばりつかせながら
めんどくさそうにおろすと、さらに汗の匂いと、かすかな尿の匂いが部屋中に
立ち込める、さすがに下穿きまでは脱ぐ気にもなれずに、そのまま
体を拭くと、また腰巻と上衣を着なおし汗にぬれている肌触りを疎ましく
思いながら、刀の柄と手首を細い糸で繋いで少女は眠りにつくのであった。
蒼志狼、かれには酷いことを言ってしまったかもしれない
そのような事を考えつつ・・・